田村潔司×高阪剛(1998年6月、東京ベイNKホール)

今でこそMMAといえばOFGを付けた試合が定番です。しかしひと昔前、競技化への試行錯誤の時代は、いわゆるUWF系による模索がおこなわれてきました。
 
今のMMAと異なる点は、
 
・OFGをつけない
・原則パウンドはなし
・レガース、膝パット着用
・ロープエスケープ、ダウンは5回まで
 
といったところですね。
 
 
で、とくにリングスの場合は、KOK以前は寝技における打撃は全面的に禁止されていました。
 
そしてこういう場合どのような試合展開になるのかというと、とにかく絶え間なく動き続けるプロセスが展開されていきます。
 
いわゆる回転体と称されるムーブですね。
 
寝技での打撃がないので、パウンドを恐れることなく、さらにマウントを取られてもそれは決してピンチにならず、そのため、果敢にアタックを仕掛けることができます。しかもロープエスケープありですので、さらにリスクが減ります。
 
 
そしてその顕著な試合が、90年代後半の田村×高阪の試合ですね。Uやリングススタイルの真骨頂というか、技の応酬と両者のスキル、30分間最初から終わりまでの展開が最高です。
 

 
今となっては総合でパウンドがある、グローブを付けるのは当たり前となっていますが、その過程で上記のような素晴らしい試合があることを忘れてはならないと思います。

前田×ウィリー PART2

選手、そして会場の熱は、試合中はもちろんですが、試合前の入場でもわかります。
 
期待感による盛り上がりが凄いんですよね。
 
前田×ウィリーでも、ウィリーが入場してきたときや前田コールなどはそれはそれはすさまじいものがありました。
 
そして試合前、両者がリング上で向かい合った瞬間、試合前の熱はピークに達します。解説でも話してましたが、この二人が向かい合ってるのが信じられないというか、いやでもこれは現実なんだという壮大なギャップ!ガチでタマらないものがありましたね。
 
 
前田といえば長州との軋轢やUWFの解散など、決して順風満帆ではないプロセスがありましたが、でもやっぱりリアルヒーローというか、このウィリー戦のように周囲を引き込む存在感はやはり凄いものがあります。
 
 
そしていよいよゴングが鳴りました、、
 
 
PART3に続く、、

前田日明×ウィリー・ウィリアムス

この間、伝説の空手家、クマ殺しの異名を持つ、ウィリー・ウィリアムスさんの訃報を耳にしました。
 
世間的には、アントニオ猪木×ウィリー・ウィリアムスが有名ですので、ほとんどのサイトがこの試合を掲載していましたが、
 
自分的には圧倒的に前田日明×ウィリー・ウィリアムスなんですよね。
 
当時、1992年、前田日明率いるリングスは、ヴォルク・ハンにディック・フライ、クリス・ドールマンなど、世界各国から魅力あふれる選手たちが集合し、これまた魅力的なマッチメイクを展開していました。
 
そしてリングス92年、盛り上がりの真っ只中に大阪で組まれたのが、前田日明×ウィリー・ウィリアムスでした。
 
 
じつはこの試合の前に、セミファイナルでヴォルク・ハン×アンドレィ・コピィロフという至極のグラップリングマッチが行われ、会場は大爆発!!
 
この盛り上がりの流れを汲んで前田×ウィリーですので、会場はガチで出来上がってました。
 
 
 
PART2に続く、、